【記憶に残るNBA_Vol.1】デリック・ローズの感動的な復活劇<50得点>を振り返る

【記憶に残るNBA】
(引用元:@GettyImages)

【記憶に残るNBA】プレイヤー編、初回はデリック・ローズにスポットを当てていきます。



皆さんが思い描くデリック・ローズというプレイヤーのイメージはどんなものでしょうか。



史上最年少でのMVP獲得など、華々しいキャリアをシカゴ・ブルズでスタートさせたキャリア序盤の姿でしょうか。



それとも度重なる怪我に苦しんだ末ブルズを退団し、ロールプレイヤーとなった姿でしょうか。



今回は、幾多の怪我を乗り越え30代で見事復活を遂げた、デリック・ローズの波乱万丈なキャリアを追っていきます。バスケ好きなら涙無しには見れません!



 

NBAに入るまで


プロフィール



・生年月日:1988年10月4日

・身長:195cm 体重:86kg

・出身:アメリカ合衆国 イリノイ州シカゴ

・出身校:メンフィス大学

・NBA歴:2008年-(2008年ドラフト1巡目全体1位指名)


メンフィス大学ではダグラス・ロバーツとバックコートコンビを形成し、同大学にとって1973年以来となる決勝進出を果たしました。



決勝ではカンザス大に敗れたものの、ローズはオールFinal4チームに選出され、その後NBAアーリーエントリーを表明しNBAの世界へ足を踏み入れることになります。


 

NBA加入後Ⅰ~シカゴ・ブルズ入団~



2008年のドラフトで、地元球団であるシカゴ・ブルズから全体1位指名を受けます。



この年、ブルズは1.7%という低確率ながらドラフトロッタリーで1位指名権を引き当てるという強運っぷりでした。



再建を目指すブルズにとっては地元出身の有望選手であるローズを、フランチャイズビルダーとして迎え入れる考えであったのです。



1年目 2008-09シーズン


1年目からチームの主軸としてNBAデビューを飾ったローズは、球団の補強もあり、前年までの不振からチームを躍進させ、勝率5割&プレイオフ進出に大きく貢献します。


自身も16.8得点6.3アシストで新人王を獲得しました。



プレイオフでは前年チャンピオンのボストン・セルティックスと対戦。第1戦でローズはいきなり36得点の活躍、チームも勝率ではるかに上回るセルティックスに勝利します。


※ちなみにプレイオフデビュー戦での36得点は、カリーム・アブドゥル・ジャバーと並んでNBA記録タイとなっています。


追い込まれた第6戦ではトリプルオーバータイムの末に勝利。第7戦で敗れ敗退とはなりましたが、優勝候補のセルティックスをあと一歩まで追い詰めたこともあり、プレイオフ史上最も熱い1回戦として未だにファンの心に刻まれています。


2年目 2009-10シーズン


2年目は怪我の影響でプレシーズンマッチを欠場するなど出遅れるも、怪我の回復とともに徐々に本来の実力を発揮。


ブルズの選手ではジョーダン以来となるオールスターゲーム出場を果たします。



チームも2年連続勝率5割&プレイオフ進出を果たし、レブロン率いるキャブスに敗れるも、更なる飛躍を遂げた1年でした。



3年目 2010-11シーズン


トム・シポドーをHCに据え、カルロス・ブーザーなど補強も行ったブルズは昨年から大躍進。シーズン成績を62勝20敗とし、東地区1位でプレイオフに進出します。



プレイオフではヒートにカンファレンスファイナルで敗れるも、ローズはシーズン成績でキャリアハイとなる25.0得点7.7アシスト4.1リバウンドを記録。



これらの活躍が評価され、NBA史上最年少となる22歳6ヵ月で、シーズンMVPを受賞しました。




4年目 2011-12シーズン


ロックアウトの影響でシーズンが82試合→66試合と短縮されたシーズン。


シーズン序盤に通称「デリック・ローズルール」と呼ばれる超大型契約をブルズと結んだローズは、怪我に苦しみながらもチームを2年連続東地区首位でのプレイオフ進出に導きます。



しかしプレイオフ1回戦、76ersとの第1戦で4Q残り1分半でローズはオフェンス時にバランスを崩し転倒。


MRI検査の結果左膝前十字靭帯断裂と診断され、そのままシーズンアウト。チームも第8シードの76ersに敗れてしまいました。



 

NBA加入後Ⅱ~怪我とブルズ退団~



2012-13シーズンを前述の怪我の治療により全休したローズは、完全復活を目指すのですが、、、その後度重なる大怪我に悩まされることになります。



怪我の詳細を語るのはつらいので、、、簡単にまとめます。



・2012年:左膝前十字靭帯断裂
・2013年:右膝前半月板断裂
・2015年:右膝前半月板部分断裂
・2017年:左膝前半月板断裂



この他にも足首やハムストリングスなどの負傷も多々も負っています。



悲劇のエース、ガラスのエースなどと呼ばれるようになったローズ。2016年にはトレードでニックスへ移籍し、更にその後キャブスと契約するもジャズにトレード⇒ウェイブとなってしまいます。


 

NBA加入後Ⅲ~度重なる怪我とトレードを経て~



多くの怪我により、キャブスとはベテランミニマム契約を交わすなど、かつてのMVPとは思えないほどの扱いをうけていたローズ。


契機となったのは2017-18シーズン終盤(3月8日)、ミネソタ・ティンバーウルブズとの契約です。ウルブズのHCは当時ブルズで共に全盛期を築いたトム・シポドーでした。



それまでキャリアのほとんどを先発として過ごしてきたローズですが、ウルブズではほとんどの試合をベンチメンバーとしてプレイすることになります。



かつての恩師の下でロールプレイヤーとしての役割を受け入れたローズ。ここから復活劇が始まります。


 

50得点の奇跡


2018年10月31日@ユタ・ジャズ戦、スターティングガードの負傷により先発出場したローズは、序盤から得点を重ねます。


試合を通して高確率でシュートを決め続け、最後は相手のシュートを自らブロックして勝利。


結果としてリーグ屈指のディフェンスを誇るジャズから、キャリアハイとなる”50得点”(FG19/31、3P4/7、FT8/11)を挙げます。



試合のハイライト、及び試合後のインタビュー動画です。 試合終了の瞬間、チームメイトに囲まれるローズ。涙を抑えきれないままインタビューを受ける姿、何度見ても落涙します。。。




試合後のロッカールーム、改めてチームメイトからの祝福を受けています。





あまりに感動的なローズの復活は、このシーズン最優秀モーメント賞に選出されました。





結果としてローズは2018-19シーズン、51試合に出場し18.0得点、4.3アシストと十分なスタッツを残し、ベンチメンバーとしてチームを支えました。



さらにピストンズへ移籍した2019-20シーズンも同様に、ベンチからチームに貢献をしています。


 

終わりに


度重なる怪我にも諦めず、家族やコーチ・チームメイトらへの感謝の心を忘れない姿。かつてのスター選手としてのプライドに固執せず、ロールプレイヤーとしての役割を受け入れチームに貢献しようとする姿勢。ローズのプレイからはひたむきさが伝わり、観る者の心を動かします。


最年少MVPを取った時の圧倒的なパフォーマンスではないかもしれません、それでも彼を応援したくなる、という気持ちはブルズファンだけでなく、NBAを見る者なら誰しもが感じるのではないでしょうか。



2019-20シーズンは負傷の影響もあり、惜しくも2012年以来となるオールスターゲーム出場は逃しましたが、来シーズンこそはオールスター選出を果たしてくれるのではないかと思います。 ローズがこの先どの球団に行っても、引退まで彼を応援し続けることでしょう。


 

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